今期のドラグニティ考察
2013年5月1日 TCG全般 コメント (2)1. はじめに
2月下旬に≪嵐征竜ーテンペスト≫が登場し、≪封印の黄金櫃≫と合わせて、ドラグニティは以前までとは比べ物にならないほどの爆発力と安定感を得ました。
その結果、ドラグニティは2月下旬から3月中旬までのCSでかつてないほどの入賞数を記録してきましたが、3月下旬以降は、その勢いが完全に消えてしまいました。
その原因として考えられるのが、魔導、征竜の構築が成熟されていき、特にドラグニティにとって辛い構築となっていったことです。
現環境は、良くも悪くも魔導と征竜の2強環境であり、これらのデッキにある程度勝てなければ結果を残すことはできません。
また、第3勢力であるヴェルズも無視できない存在であり、ドラグニティにとってヴェルズが苦手なデッキであることもドラグニティが勝てない理由の一つです。
ドラグニティが勝てなくなっていった理由と課題を各デッキごとに考察します。
2. VS魔導
環境当初は、魔導の先攻神判への解答として後攻1killができるドラグニティが有利だったのですが、3月中旬あたりから魔導のメインに採用され始めた≪昇霊術師ジョウゲン≫の存在によって、一気に不利となりました。
一度≪昇霊術師ジョウゲン≫+≪ゲーテの魔導書≫を構えられてしまうと複数枚の伏せ除去がないと≪昇霊術師ジョウゲン≫を突破することが出来なくなります。
たとえ突破できたとしても、≪魔導法士 ジュノン≫や2枚目の≪ゲーテの魔導書≫で返された上≪ネクロの魔導書≫で蓋をされてしまいます。
つまり、ドラグニティで魔導に勝つためには≪昇霊術師ジョウゲン≫+≪ゲーテの魔導書≫の場を作られる前に倒すしかなく、それを達成するためには、先攻≪闇のデッキ破壊ウイルス≫or≪ドロール&ロックバード≫を握るか、相手が事故るのを祈るしかありません。
≪闇のデッキ破壊ウイルス≫や≪ドロール&ロックバード≫といったカードをメインに複数枚採用すると、後述する征竜との勝率が著しく下がり、かといってサイドに回せば、魔導に対するメインは確実に落とします。
また、 魔導が先攻神判を決める確率は6〜7割ほどなので、相手が事故るのに賭けるのも現実的ではありません。
また2戦目以降、魔導側が投入してくる≪次元の裂け目≫や≪群雄割拠≫に対する解答が≪サイクロン≫×3と≪大嵐≫しかないことも課題です。
これらのことからドラグニティは、≪昇霊術師ジョウゲン≫+≪ゲーテの魔導書≫を安定して崩せる方法を見つけなければ魔導相手に勝ち越すことは難しいでしょう。
3. VS征竜
3月中旬ぐらいまでは、征竜側もまだ構築もプレイングも未熟なプレイヤーが多く、≪クリムゾン・ブレーダー≫の出しやすさなどから、ドラグニティでも征竜に十分対抗できるだけの力がありました。
明確な転換点は、3月の中旬にいわゆる“子征竜”が4属性揃ったことであり、この時点で征竜のデッキパワーと安定性がドラグニティを上回りました。
その後、征竜の研究がどんどん進んでいき、≪超再生能力≫+手札誘発という組み合わせの構築が一般化され、征竜のメインデッキに複数枚の≪エフェクト・ヴェーラー≫、≪増殖するG≫、≪ドロール&ロックバード≫が採用されるようになりました。
これらの手札誘発を発動されてしまうと、ほとんどの場合中途半端な展開となって相手ターンに返すこととなり、返しの征竜側の≪クリムゾン・ブレーダー≫や≪No.11 ビッグアイ≫によって確実に詰みの状態に追い込まれてしまいます。
また、最近征竜のサイドによく採用されている≪速攻のかかし≫や、≪エレクトリック・ワーム≫もドラグニティにとって非常に辛いカードで、ドラグニティの勝率を著しく下げています。
これらの手札誘発と征竜全般に対する優秀なメタカードとして≪メンタルドレイン≫があげられ、実際≪メンタルドレイン≫を≪スターダスト・ドラゴン≫で守る動きは征竜を完封できますが、これもメインに採用しにくいカードで、かといって採用しなければメインは確実に落とします。
これらのことから、なにかメインから手札誘発の妨害札に対する解答を見つけなければドラグニティが安定して征竜に勝つことはできないでしょう。
4. おわりに
以上のようにドラグニティは魔導、征竜に対して大きな課題があります。また、どちらか一方に勝てるようにメインデッキを寄せることは可能ですが、どちらのデッキも同じぐらい数がいるため、両方に勝てなければ意味がありません。
これは、どちらかにしか寄せることができないヴェルズが3番手から抜け出せない理由でもあります。
魔導、征竜どちらにも勝てるようなドラグニティのメインデッキを構築することは不可能だという結論に至ったため、僕はドラグニティについて考えるのを諦めましたが、今期もドラグニティでがんばろうという方はこの記事が少しでも参考になれば幸いです。
長文となってしまいましたが、最後まで読んでくださった方はありがとうごさいました。
2月下旬に≪嵐征竜ーテンペスト≫が登場し、≪封印の黄金櫃≫と合わせて、ドラグニティは以前までとは比べ物にならないほどの爆発力と安定感を得ました。
その結果、ドラグニティは2月下旬から3月中旬までのCSでかつてないほどの入賞数を記録してきましたが、3月下旬以降は、その勢いが完全に消えてしまいました。
その原因として考えられるのが、魔導、征竜の構築が成熟されていき、特にドラグニティにとって辛い構築となっていったことです。
現環境は、良くも悪くも魔導と征竜の2強環境であり、これらのデッキにある程度勝てなければ結果を残すことはできません。
また、第3勢力であるヴェルズも無視できない存在であり、ドラグニティにとってヴェルズが苦手なデッキであることもドラグニティが勝てない理由の一つです。
ドラグニティが勝てなくなっていった理由と課題を各デッキごとに考察します。
2. VS魔導
環境当初は、魔導の先攻神判への解答として後攻1killができるドラグニティが有利だったのですが、3月中旬あたりから魔導のメインに採用され始めた≪昇霊術師ジョウゲン≫の存在によって、一気に不利となりました。
一度≪昇霊術師ジョウゲン≫+≪ゲーテの魔導書≫を構えられてしまうと複数枚の伏せ除去がないと≪昇霊術師ジョウゲン≫を突破することが出来なくなります。
たとえ突破できたとしても、≪魔導法士 ジュノン≫や2枚目の≪ゲーテの魔導書≫で返された上≪ネクロの魔導書≫で蓋をされてしまいます。
つまり、ドラグニティで魔導に勝つためには≪昇霊術師ジョウゲン≫+≪ゲーテの魔導書≫の場を作られる前に倒すしかなく、それを達成するためには、先攻≪闇のデッキ破壊ウイルス≫or≪ドロール&ロックバード≫を握るか、相手が事故るのを祈るしかありません。
≪闇のデッキ破壊ウイルス≫や≪ドロール&ロックバード≫といったカードをメインに複数枚採用すると、後述する征竜との勝率が著しく下がり、かといってサイドに回せば、魔導に対するメインは確実に落とします。
また、 魔導が先攻神判を決める確率は6〜7割ほどなので、相手が事故るのに賭けるのも現実的ではありません。
また2戦目以降、魔導側が投入してくる≪次元の裂け目≫や≪群雄割拠≫に対する解答が≪サイクロン≫×3と≪大嵐≫しかないことも課題です。
これらのことからドラグニティは、≪昇霊術師ジョウゲン≫+≪ゲーテの魔導書≫を安定して崩せる方法を見つけなければ魔導相手に勝ち越すことは難しいでしょう。
3. VS征竜
3月中旬ぐらいまでは、征竜側もまだ構築もプレイングも未熟なプレイヤーが多く、≪クリムゾン・ブレーダー≫の出しやすさなどから、ドラグニティでも征竜に十分対抗できるだけの力がありました。
明確な転換点は、3月の中旬にいわゆる“子征竜”が4属性揃ったことであり、この時点で征竜のデッキパワーと安定性がドラグニティを上回りました。
その後、征竜の研究がどんどん進んでいき、≪超再生能力≫+手札誘発という組み合わせの構築が一般化され、征竜のメインデッキに複数枚の≪エフェクト・ヴェーラー≫、≪増殖するG≫、≪ドロール&ロックバード≫が採用されるようになりました。
これらの手札誘発を発動されてしまうと、ほとんどの場合中途半端な展開となって相手ターンに返すこととなり、返しの征竜側の≪クリムゾン・ブレーダー≫や≪No.11 ビッグアイ≫によって確実に詰みの状態に追い込まれてしまいます。
また、最近征竜のサイドによく採用されている≪速攻のかかし≫や、≪エレクトリック・ワーム≫もドラグニティにとって非常に辛いカードで、ドラグニティの勝率を著しく下げています。
これらの手札誘発と征竜全般に対する優秀なメタカードとして≪メンタルドレイン≫があげられ、実際≪メンタルドレイン≫を≪スターダスト・ドラゴン≫で守る動きは征竜を完封できますが、これもメインに採用しにくいカードで、かといって採用しなければメインは確実に落とします。
これらのことから、なにかメインから手札誘発の妨害札に対する解答を見つけなければドラグニティが安定して征竜に勝つことはできないでしょう。
4. おわりに
以上のようにドラグニティは魔導、征竜に対して大きな課題があります。また、どちらか一方に勝てるようにメインデッキを寄せることは可能ですが、どちらのデッキも同じぐらい数がいるため、両方に勝てなければ意味がありません。
これは、どちらかにしか寄せることができないヴェルズが3番手から抜け出せない理由でもあります。
魔導、征竜どちらにも勝てるようなドラグニティのメインデッキを構築することは不可能だという結論に至ったため、僕はドラグニティについて考えるのを諦めましたが、今期もドラグニティでがんばろうという方はこの記事が少しでも参考になれば幸いです。
長文となってしまいましたが、最後まで読んでくださった方はありがとうごさいました。
コメント
さて、今回の記事についてですが、たしかにドラグニティは魔導、征竜と比較するとデッキパワーで劣っていますし魔導のジョウゲン、征竜の手札誘発に対する明確な回答がないため弱いです。しかしドラグニティを使うメリットも確かに存在していると思います。1つ目は第三者であるが故の強みです。トップメタである魔導、征竜、ヴェルズに対し有効である鉄壁をメインから積め、相手のデッキが見えた2戦目からは闇デッキやメンタルドレインでさらにメタを積み増しできる強みがあります。2つ目はスロットの多さです。ドラグニティを組んだ人なら誰でもわかることですが必須パーツをすべて入れても20枚強にしかならず、このことが1つ目の強みであるメタの大量投入を可能にしています。ドラグニティと同等、それ以上のデッキパワーを有するデッキは数多くありますがデッキの必須パーツを組み込んだだけで構築の大半が定まってしまうデッキは淘汰されています。現に前環境のトップであった4軸炎星はCSの入賞数でもドラグにすら負けていますし、Wikiにもスロットの少なさは炎星の弱点として挙げられています。まあ、こんなにドラグを擁護したところで何の意味もないんですけどね。
東京の大学に通ってるので東京のカードショップもいかないわけじゃないんですけどね(^_^;)
ぶん回す構築なら魔導、征竜のほうが優秀で、メタビートするならドラグよりスロットたくさん空いててメタカードも積めて、ジョウゲンと手札誘発すり抜けられるヴェルズのほうが優秀ですね。
ドラグニティは厳しい環境にあると思います。